何が良いのかわからない…

「可愛いけど、ぐるぐる巻きでねんねしてて…何がいいんだろう?」

私がニューボーンフォトを始めて知ったのは、まだ第一子を出産する前のことでした。
そのころ勤めていた写真事務所で、今こんなのが関東や関西で流行ってるよ!と見せられたのが最初です。
その時の第一印象はまさにこんな感じでした。

ニューボーンフォトの良さってだろう…。

そんな気持ちを持ちつつも、ニューボーンフォトの認知が広がるにつれて、自分でも撮ってみようかなという気持ちになり、初めての出産のあと、ボロボロの身体のままに娘を自分で撮影しました。

当時はニューボーンフォトのことをほとんど知らなかったので、自分で編んだ帽子とブランケットで撮影しました。
生後14日頃だったと思いますが、何度もビクッとモロー反射しては泣き、なかなかうまく撮影できなかった記憶があります。


【溢れだす愛おしさ】

それでも撮影後、しばらくして身体に余裕ができ写真を仕上げようと、見てみたときのことです。
「あれ、こんな小さかった?」
そして、じっくりと眺めていると、じわじわとよみがえって来たのは、出産時のことや、産後間もない時期のこと。

自分の身体が崩壊するような、強烈な体験をしたというのに
ただただ無事に生まれてきてくれた我が子が愛おしい。

赤ちゃんが寝てるうちにこそ自分も寝ればいいのに
その寝顔をずっと見ていたくなったり
まだ皺のない、すべすべの手のひらや足を愛おしく撫でてしまう。

時計の針はいつもと同じように回っているのに
非日常的で、空気は澄んでいて温かい。

まさに、写真から思い出されたものは、人生最大の『愛おしさ』でした。

そしてこの愛おしさや、写真から感じるぬくもりは、時が経つほどに増し
今は、リビングに大きく飾ってあるこの写真は、私の一生涯の宝物です。
時につらいと感じることのある育児の支えでもあります。

さらに今では娘自身がこの写真を眺め、とても満足そうにしています。


【もう一つの魅力】

当初抱いていた、なぜぐるぐる巻き?寝ている?という疑問も実際に撮ったことと、その後ニューボーンフォトを深く学んでみてわかりました。

新生児はまん丸の胎内姿勢が何より落ち着くということ。
ニューボーンフォトはその始まりがそもそも「アート」であったこと。
新生児はほとんど寝ているということ。
そしてその寝顔こそ、産後のママにとって最大の癒しであること。

また私の尊敬する海外のニューボーンフォトグラファーさんの一人は、ニューボーンフォトの魅力をこう話しています。
「ママが見ている、思っている通りの可愛さで写すことが出来る」と。

これは私自身も強く実感しています。
カメラマンをもってしても、産後の身体で、特段の工夫もできずにそのまま撮影すると、どうしても背景のバスタオルやガーゼ、おしゃぶりなどが写りこみ、室内の色被りがおこり、赤ちゃん自身も湿疹や赤み、黄色味がでてしまうのです。

それでもかわいいですし、記録写真としても十分なのですが

いわばベビーは私にとって『マイエンジェル‼』と例えたいくらい、美しく愛らしく尊い存在です。

それをそのまま表現することが出来る、それがニューボーンフォトの大きな魅力のひとつです。


【安全と安心への取り組み】

最後に、ニューボーンフォトを学び、撮影してきて思うことは
通常の赤ちゃん・子ども撮影とは異なり、
『ニューボーンフォトは専門性が高く、正しい知識と技術をもっている必要がある』ということです。

新生児期は本当にデリケートな時期ですよね。
その扱いを一歩間違えれば大きな事故にさえなり得ます。
また産後のママの心と身体への理解もとても重要だなと思っています。
…思えば、私のがるがる期はひどいものでした。笑

撮影も、各ご家庭の一室という、常に違う環境下で光を作るという難しさがあり、撮影後にはアートレタッチという丁寧で繊細な仕上げ技術も必要です。

私自身も二児を育てる母ですが、自分の経験と知識だけでは不十分と感じ、赤ちゃんの安全な扱いのためにJNSA(日本ニューボーンフォトセーフティ協会)に在籍し資格を取得、常に正しい知識をアップデートしながら学んでいます。
ポージング等も深く理解している助産師さんや、トップニューボーンフォトグラファーさんが、万が一にも事故を起こしてはならないというつよい想いで運営されていて、私もとても細やかに学ばせていただいています。

また、ニューボーンフォトの技術を向上するためにニューボーンフォトカレッジにて、国内外のトップニューボーンフォトグラファーさんから高い技術を学んでいます。

ママがご自身以上に大切に思う赤ちゃんを安全にお預かりし、生涯にわたり宝物となるような、クオリティの高いお写真をお撮影することがニューボーンフォト撮影を担う私の責務だと思っています。

ニューボーンフォトへの想い × 責任ある学びと技術で、愛おしさ溢れる一枚をお撮影します。

産後のママへのとびきりのご褒美になり、赤ちゃんの人生を照らすお写真となりますように。